タロットカード / 心理占星術について                      タロット・心理占星術教室


「万物は宇宙の共鳴のなかで互いに結びついている」という思想は、
宇宙<マクロコスモス>と人<ミクロコスモス>のなかで起こる変化の関係性を合理的に説明しました。

アリストテレス哲学やネオプラトニズム(新プラトン主義)、ピュタゴラス主義、そしてストア哲学など
多くの哲学は占星術に哲学的基盤を与えたのです。

そして、時代とともに人生の意味の希求、自己理解、精神的探求とともに、
占星術は心理学的アプローチと統合され、
より深い人生理解を私たちに提供しつづけています。

先人たちが遺した偉大な叡智は、
時代を超えてなお、人々のこころに灯りを照らしつづけています。 


Carl Gustav Jung  (カール グスタフ ユング  1875年7月26日〜1961年6月6日)        
分析心理学(ユング心理学)の創始者である、ユングは深層心理学をはじめ、
神話、宗教、哲学、神秘学に精通、多様な分野から人間洞察を行いました。

そして自我(エゴ)と自己(セルフ)、影(シャドー)、ペルソナ(仮面)、アニマとアニムス、
集合無意識(普遍的無意識)、4つの自我機能(直観・感覚・思考・感情)、老賢者、
元型(アーキタイプ)、共時性(シンクロ二シティ)、太母(グレートマザー)、トリックスター
などの概念を提唱しました。

「占星術のサインと心理学における事象、あるいはホロスコープと性格学の傾向との間には、
著しい類似点が数多く見られる、またその人のこころにあるもの、
心的エネルギーは惑星の位置関係において、<意味ある偶然の一致をする>
とユングは書き記しています。(シンクロニシティ)

ユングが提唱した、The four EgoFunctions(4つの自我機能)の理論はそのまま、
西洋思想の根幹<火地風水>と融合され、タロットカードでは<ワンド・ペンタクルス・ソード・カップ>の
4つのスートと、占星術では4つのエレメント<火・地・風・水>の概念と対応しています。

ユングは心理学的アプローチのなかにタロットカードや占星術のポテンシャルを見出しました。

DaneRudhyar    (ディーン・ルディア   1895年3月23日〜1985年9月13日)

ユング心理学と占星術の融合に感銘を受けたオランダ人DaneRudhyar(ディーン・ルディア)は、
ロジャースやマズロー心理学の影響をも受けながら、
"humanistic astrology," (人間性占星術)と言う概念を打ち立て、
安易な運命論的占いから精神性を探求する占星術への移行に尽力を注いだ第1人者です。

占星術で用いられる惑星は、個人のパーソナリテーを描き出すことはもちろん、
そこに内在するエネルギーの矛盾、葛藤を知り、それらと向き合うことで、
自己理解と自己洞察を促すものとして研究をつづけました。

ルディアは人間性中心のAstrotherapy(アストロセラピー)としての占星術の基礎を築いたのと
同時に哲学、宗教学、神秘学、心理学など多岐にわたるテーマのなかで、
占星術の無限の可能性に寄与しつづけました。

Viktor Emil Frankl  (ヴィクトール エミール フランクル  1905年3月26日〜1985年9月13日)

オーストリアの精神医学者。
ナチス強制収容所の極限体験のなかで、そこに置かれた人間の姿を目の当たりにする。
過酷な状況のなかにあっても、人に生きる力を与え、希望を与えるのは
「その人自身の精神性の高さ、豊かさ」であることを自らの体験のなかで実感し、
人間は極限状態の中にあっても、その精神的態度によって、悪魔にも天使にもなりうることを発見したのです。

収容所から帰還したフランクルは、生涯精神科医として迷える人、苦しむ人たちの心と向き合い続けたのです。
フランクルの思想のエッセンスは「どんな人生にも意味がある」というロゴセラピーで、
ロゴス(意味)によるセラピー(癒し)を体系化しました。

またフランクルは安易なポジティブシンキングをいさめ、苦悩を真正面から受け止めることこそが、
精神的成長に大きく関わることを提言したのです。
そして、垂直軸を中心にした生き方へと生き方を転換することを説き続けました。

Arthur Edward Waite  アーサー エドワード ウェイト  1857年10月2日〜1942年5月19日)
The pictorial key To The Tarot (1911年)
THE Tarot embodies symbolical presentations of universal ideas, behind which lie all the implicits of the human mind, and it is in this sense that they contain secret doctrine, which is the realization by the few of truths imbedded in the consciousness of all, though they have not passed into express recognition by ordinary men.
タロットは、人間の精神の中に潜在的に含まれるもの全てに横たわるものの背後にある、
普遍的な思想の象徴的な表現を具体化している。
それはまた、タロットが、一般の人に明確な認知として伝えられないけれども、
すべての意識に埋め込まれていた選ばれた真実(を知る者)により
現実化した秘密の教義を含んでいることを意味する。


ウェイト氏が制作したタロットカードは、ライダー版、ウェイト版と呼ばれ、全世界で最もポピュラーなタロットと言われています。このカードは知っていてもその著作ウェイト氏を知っている、また興味を示す方は案外少ないでしょう。

ウェイト氏への好き嫌いは別として、ウェイト氏がタロットカードに込めたエソテリックな思想は100年たった今でも
色褪せることなく私たちに多くのメッセージを語りかけます。

意外に思う方もいらっしゃるでしょうが、ウェイト氏は占い目的にタロットカードを制作したわけではありません。
むしろ占いを超えるものとして、カード制作にその魂を注ぎ込んだのです。

私たちの現実は、どんな時代にあっても苦しみや悩み多きものです。
そんな現実と向き合いながら、先人たちもまた、
人間の精神性、この世をあらしめる普遍的真理性や意味を希求しつづけてきたのです。

ウェイト氏が残したこの遺産は、100年たってもなお、私たちに多くの謎解きを投げかけています。
私たちの精神が成熟を増すたびに、カードは千変万化させながらそのメッセージを語りかけます。
まるで万華鏡の如く、新しい驚きと感動をもって、深い理解へと私たちをいざなっていきます。